3Dプリンターで部品を作り直す方法|採寸とモデリングの基本

カテゴリ:3Dプリンター関連

しかし、実物を正確に測って3Dモデル化(リバースエンジニアリング)するのは、慣れていないと「印刷してみたらサイズが合わなかった」ということになりがちです。

3Dプリンターを持っていると、「家電のプラスチック爪が折れたので代替品を作りたい」「この場所にピッタリハマるフックが欲しい」「市販グッズを自分用にリモデルしたい」という場面がよくあります。

しかし、実物を正確に測って3Dモデル化(リバースエンジニアリング)するのは、慣れていないと「印刷してみたらサイズが合わなかった」ということになりがちです。

この記事では、実物を採寸して3DCAD(Fusion360やFreeCADなど)で失敗なくモデリングするプロの手順を解説します。

1. モデリング前に揃えたい3つの必須採寸ツール

定規だけで測ると、コンマ数ミリのズレでピッタリはまらなくなります。以下のツールを用意しましょう。

  1. デジタルノギス(必須): 0.01mm単位で「外径・内径・深さ・段差」が測れます。2,000円前後のもので十分です。
  2. Rゲージ(半径ゲージ): 角の丸み(R)を正確に測るための板。100均の円形定規や無料プリントアウト用紙でも代用可能。
  3. 方眼紙・またはスマホ写真: 複雑なカーブをトレースする際に使います。

2. 失敗しない!採寸&モデリングの5ステップ

ステップ1:パーツの基準面(原点)を決める

いきなり複雑な場所から測り始めてはいけません。 実物を観察し、「一番真っ直ぐな平らな面」「大きな穴の中心」を基準(原点 0, 0, 0)として設定します。

ステップ2:ノギスで「外形」と「機能する重要寸法」を優先して計測する

すべての寸法を細かく再現する必要はありません。「他のパーツと接する部分(嵌合部)」だけを正確に測ります。

ステップ3:3DCADに「下絵」として写真を読み込む(複雑な形状の場合)

曲線が多いパーツや複雑なロゴ形状の場合、真上・真横から撮影した写真を3DCADのキャンバスに挿入します。

  1. パーツの横に定規を置いて真上から写真を撮ります。
  2. Fusion360などの「キャンバス挿入」機能で写真を読み込みます。
  3. 写真の中の定規のメモリを使って、CAD上で「写真の拡大率(キャリブレーション)」を実寸通りに合わせます。
  4. 写真をなぞるようにスケッチを描きます。

ステップ4:「クリアランス(逃げ・スキマ)」を絶対に忘れない!

ここが最大の失敗ポイントです。

3Dプリンターで印刷した物は、プラスチックの膨張や熱収縮により、CADの数値より0.1mm〜0.2mmほど太く仕上がります。

※たとえば、直径10mmの金属軸が入る穴を作る場合、CAD上では 直径10.2mm で穴を設計するのが鉄則です。

ステップ5:テスト印刷は「一部だけ(テストスライス)」で行う

パーツ全体を5時間かけて印刷した後に「ハマらなかった…」となるとショックが大きいですよね。

3. よくある失敗パターンと対策

失敗A:ネジ穴の位置がズレて入らない

失敗B:はめ込みの爪(スナップフィット)が折れた

4. まとめ

実物をモデリングしてぴったりハマるパーツができた時の感動は、3DプリンターDIYの醍醐味です。

  1. デジタルノギスで正確に測る
  2. CAD上で+0.2mmの「クリアランス(隙間)」を入れる
  3. まずは勘合部だけ「試し刷り」をする

この3つの手順を守れば、破損したパーツの復元やオリジナルカスタムが誰でも簡単にできるようになりますよ!

作業前に確認したいこと

温度・速度・寸法などの設定値は、機種、ノズル、フィラメント、使用環境で変わります。メーカーの取扱説明書とフィラメントの指定を優先し、変更は一度に一つずつ行って端材で確認してください。高温部・可動部・電装部に触れる作業は、必要に応じて電源を切り、十分に冷ましてから行います。

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