フィラメントの乾燥と保管|吸湿を防ぐドライボックスの基本

カテゴリ:3Dプリンター関連

その原因のほとんどは、フィラメントが空気中の湿気を吸ってしまう「吸湿(きゅうしゅう)」です。

3Dプリンターで印刷中、「パチパチと弾けるような音がする」「印刷面にボツボツができる」「糸引きがひどくなった」という経験はありませんか?

その原因のほとんどは、フィラメントが空気中の湿気を吸ってしまう「吸湿(きゅうしゅう)」です。

この記事では、吸湿によって起こる問題と素材ごとの危険度、そして100均やホームセンターの材料で簡単に作れる「自作ドライボックス(乾燥保管庫)」の作り方を解説します。

1. フィラメントが吸湿するとどうなる?主な症状

フィラメントはプラスチックですが、実は空気中の水分を吸収しやすい性質を持っています。水分を含んだフィラメントが200℃以上のノズルを通ると、水蒸気となって爆発・発泡します。

吸湿した時の代表的な症状

  1. 印刷中に「プチプチ」「パチパチ」と異音がする(水蒸気が弾ける音)
  2. 表面がザラザラになり、気泡(ボツボツ)ができる
  3. 糸引き(ストローク)が極端にひどくなる
  4. 層と層の密着力が落ち、作品が脆く割れやすくなる

2. 素材ごとの吸湿しやすさレベル

フィラメントの種類によって、吸湿のしやすさは大きく異なります。

3. 【100均&ホムセンで作成】自作ドライボックスの作り方

専用のフィラメントドライヤーを購入すると5,000円〜1万円ほどかかりますが、自作すれば1,500円〜2,000円程度で複数本のフィラメントをまとめて乾燥保管できるボックスが作れます。

必要な材料・道具

作成手順

ステップ1:密閉容器の底に乾燥剤を敷き詰める

容器の底にシリカゲル(強乾燥タイプ)を敷き詰めます。100均の押入れ用除湿剤でも代用可能です。

ステップ2:フィラメントを並べる軸を設置する

塩ビパイプや木製の丸棒をケースのフチに渡すか、底面にキャスターローラーを置いて、フィラメントリールがスムーズに回転するように設置します。

ステップ3:温湿度計を取り付ける

ケースの外から見える位置に、両面テープで温湿度計を貼り付けます。 ※湿度が20%以下に保たれていれば良好な乾燥状態です。

ステップ4(応用):ワンタッチ継手を取り付けてダイレクト給紙

ケースの側面に穴を開け、PC4-M6継手とPTFEチューブを取り付ければ、「乾燥状態を保ったままボックスから直接プリンターへ給紙する」ことも可能です。

4. 既に湿気を吸ってしまったフィラメントの対処法

すでに吸湿してボツボツが出るようになってしまったフィラメントは、シリカゲルと一緒に密封してもすぐには水分が抜けません。

解決策:加温して強制乾燥させる

  1. 市販のフィラメントドライヤー(乾燥機)を使用する
  1. 3Dプリンターのヒートベッドを利用する

5. まとめ

フィラメントの吸湿対策は、3Dプリントの成功率を上げるために「最も投資対効果が高いメンテナンス」です。

印刷失敗の原因がわからない時は、まずフィラメントの吸湿を疑いましょう。使わないフィラメントは放置せず、自作ドライボックスやジッパー付き袋+シリカゲルでしっかり保管することをおすすめします!

作業前に確認したいこと

温度・速度・寸法などの設定値は、機種、ノズル、フィラメント、使用環境で変わります。メーカーの取扱説明書とフィラメントの指定を優先し、変更は一度に一つずつ行って端材で確認してください。高温部・可動部・電装部に触れる作業は、必要に応じて電源を切り、十分に冷ましてから行います。

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